なかなか成績が思うように上がらない、そんな時はまず原因を分析しましょう。
この記事ではそんな学生の単純にして最大の問題を大まかに4つのパターンに分けて分析し改善点を紹介していきます。
- 勉強の時間がそもそも足りていない可能性
- 勉強の仕方が悪い可能性
- 勉強する箇所のチョイスが悪い可能性
- 環境が悪い可能性
1.勉強の時間がそもそも足りていない可能性
まず基本の勉強時間が足りないパターンです、これに関しては自分の地頭の問題と混同しがちできちんと勉強時間を確保すれば成果に繋がる場合があります。
例を挙げると試験直前に焦って一夜漬けをした結果覚えきれずに点を取れないパターンです。
「他のみんなは普段遊んでいるのに一夜漬けでちゃんと点が取れてる!」、傍から見ていて羨ましくなりますがそれで毎回何とかするには博打が過ぎますし、国家試験では通用しない可能性が高いので自分にあった勉強法を確立しましょう。
改善法 単純に勉強期間、時間を増やす
試験日から逆算して十分な勉強期間を確保しましょう、1週間で間に合わなそうならその倍の2週間、それでもダメなら更に倍の4週間、万全な状態にするために必要な期間を体感と手探りと経験則で模索しましょう。
面倒でも再試や補習を受ける労力と比べればマシなはずです。
まだ大丈夫、まだ遊んでいられると油断していると一気に試験日がやってくるので注意。
次に勉強時間なのですが単純に長ければ長いほど良いというわけでもありません、人間の集中力には限界があります。(筆者は2時間が限界)
ただその集中力の限界は慣れでちょっとずつ伸ばすこともできます、国家試験を控えた先輩方が平気で5時間も6時間も勉強を続けられるのも慣れです、絶対に無理だと思ってる貴方もいくら勉強しても消えない焦燥感のせいでいずれそうなります。
低学年の内は 【自分の集中していられる時間】×【長めにとった試験準備期間】を実現できるなら問題ないはずです。
2.勉強の仕方が悪い可能性
勉強しているけどなかなか点数に繋がらない、その場合はやり方が悪いかもしれません。
大まかに【勉強】を分解して考えると【覚える】と【覚えたことから導き出す】になります、多分。
まず覚えないと解けないですし、覚えたこと以外も出題されるので手持ちの知識でなんとか分からないことを類推しなければいけません。
改善法 とにかく暗記
例を挙げると薬理の「完全作動薬の固有活性は「0」である」という問題に対して覚える箇所は答えが1だということではなく、そもそも完全作動薬とは何か、似たような部分作動薬や競合的拮抗薬について、その固有活性は何なのか、どんなグラフになるのか等々です。
個人的におすすめなのは文言の意味から覚えることです、まずは足元から攻めてそこから知識を派生させた方がスムーズなはずです。
数値に関しては競合的拮抗薬は0、部分作動薬は0から1の間、完全作動薬は1、並べて書くと分かりやすいと気付いたり名称から値をなんとなく類推できるはずです、競合は邪魔しそうだから0で完全は1、部分はその間と言ったニュアンスで。
最悪小さい方から頭文字だけ覚えて「き」→「ぶ」→「か」でも点は取れるはず、もうやり方はこじつけでもなんでもいいからとにかく覚えましょう。
最悪理論が分からなくても何となくの知識の輪郭さえおぼろげに脳裏に浮かべば全く分からない状態よりはマシです、偶然でも運でも選んだ択が合っていれば点になります。
改善法 勉強の効率を上げる
いくら勉強の時間をとっても成果に繋がらない場合は勉強法が悪い可能性があります。
例を挙げると暗記ノートを作るのに満足して暗記をしない、小テストを受けるだけ受けて復習しないなどです、学生時代の筆者です。
そもそもの効率が悪くて暗記ノート作るだけで疲れてしまったり、時間が無くなったり、せっかく重点的に暗記しないとダメな部分が炙り出されたのに復習しないのは非効率の極みです。
じゃあどうしたら良いのかというと、「場所」と「スピード」と「時間帯」が重要になります。
まず自分が大学の図書館や食堂でも暗記ができるタイプなのか、それとも自宅でしか集中できないタイプなのかを考えましょう。
筆者の場合面倒な暗記ノート作りはスピード重視で大学にいる内に済ませてしまう、自宅では作った暗記ノートをガンガンに周回する等のやることを固めることで安定しました。
さらに時間帯についてはそれぞれ違うと思うのですが、筆者は脳が疲れてなさそうな日中に解く、作る系の作業、寝る前は脳に記憶が定着するという俗説を信じて暗記作業をするようにしていました。
何を、いつ、どこで、いつまでに済ませる等の自分ルールを決めると自然に効率化されるはずです。
3.勉強する箇所のチョイスが悪い可能性
大学の試験も国家試験も全ての範囲を勉強して全て覚えてしまえば受かります、が現実的ではありません。
あれもこれも覚えようとすると疲れる上に非効率的です、出そうな部分を何とかリサーチして勉強しましょう。
改善点 授業プリントの赤シート化
授業の際に使う授業プリントは情報が凝縮されていて、教授も試験に出す前提で作っている場合が多い、はずです。
授業プリントなら暗記ノートを作らなくても緑色の暗記ペンで文字を消せば赤シートで暗記周回できます、前の記事で紹介したスマホで勉強する方法でどこでも勉強しても良いです。
改善点 授業中の教授の発言に注意
単純ですが授業中の「ここ試験に出しますよ」を全力で聞き逃さないようにしましょう、それである程度出る場所の当たりが付けられたなら得点はほぼ確実です。
改善点 過去問を入手する
過去問は覚えるべきことが凝縮された重要な情報源です、最悪過去問の範囲だけ勉強すれば最低限のことは押さえられるのですが、あくまで「最低限」なのでそれ以外が出題されると対応できないこともあるので注意。
4.環境が悪い可能性
騒がしいと集中できない、逆に静かすぎるとダメ等の個人差があります。
改善法 自分が何処で一番集中できるか把握する。
騒がしい学内食堂、静かな図書館どちらの方が捗るか確認しておきましょう。
実家暮らしの方は自室が良いのか、それとも家族がいるリビングの方が良いのかもついでに確認しましょう。
勉強中に音楽を聴くかどうかも地味に重要です。
一般論として勉強中に音楽を聴くと効率が下がるという話ですが、筆者は歌の入っていないBGMなら問題ないと考えています。
歌が入ってる曲にしても勉強を始めるための気合を入れるために聴くという程度だったらアリだと思います。
5.どの分野が苦手なのか気付いていない場合(気付いてはいるが苦手意識故に勉強を敬遠しているパターン)
まさに昔の筆者のパターンです。
苦手故に物理、化学を後回しにして最後に困る流れを何度経験したか…
ただこの流れに陥るのもある程度理由があります。
まず単純に難易度が高いことです。
他の科目、特に衛生、薬理などの比較的に暗記で対応しやすい分野と比べると、ある程度理解にセンスが必要となります。
理解への取っ掛かりと言いますか、ひらめき?と言いますか。
勉強中の「これはそういう意味だったのか!」と点と点が繋がって線になるような感覚、他の科目では多々あったものの、物理化学では皆無でした。
次に理由を挙げるとするなら、センスが必要故に自分1人では知識の穴を埋め難いことです。
もともと無いものを平均並みまで自力で養おうとすると時間がかかる、最悪時間をかけても意味が無い場合もあります。
改善方1 試験勉強は分野ごとに時間を決める。順番は苦手な科目から。
限られた時間内で勉強する場合は時間制限を儲けましょう。
仮に明日物理、衛生、法規の試験があるとして、前日に最後の追い込みをする場合は手ごたえに応じて費やす時間を決めましょう。
得意な順で法規、衛生、物理なら伸び代が多い物理、衛生、法規の順に時間をとるのが吉なはずです。
暗記が必要な分野とか、他の教科に比べて範囲が広いなどの細かい差はあるのですが、基本は苦手なものからやり始めた方が後々潰しが効きます。
中々勉強が終わらない場合でも区切りの良い所で切り上げて、次の教科に取りかかりましょう。
改善方2(最重要)分からない部分は分かる人に聞く。
ある意味全てにおいて適用できる理論、自分1人で悩むより分かる人に教えを乞うべきです。
物理が苦手なら物理が得意な友人や先輩に聞く、知り合い全員物理が苦手だったら物理教授のゼミに押しかけましょう。
少なくとも何かしらの取っ掛かりというか、道を示してもらえるはずです。
理解(わか)ってる人の考え方を模倣する事で状況を打開しましょう。